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第一話 ボス戦…?
…そして次の日、「ボス戦」当日となったのだが…その内容は想像を絶するものだった。
「…な、な、な…なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ログイン直後、私はそう叫んでいた。
それも仕方ないと言ってくれ。何故なら…?
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
「来るな、来るなぁぁぁぁぁぁ!」
様々なプレイヤーの阿鼻叫喚、そして…
「ウ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ォ゛ォ゛ン」
重低音のゴーレム《機械人形》のうめき声…が、無数に聞こえてきたからだ。
「視認できるだけでも十数体…弱点は、頭の天辺…っと、」
声に出しながら確認すると、私はゴーレムへ向かい、走り出した。
「ウ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ォ゛ォ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ン」
私を視認し、敵対反応を向け、ゆっくりとだが、歩き出した。
「じゃあな!」
そう言いながら、私は愛銃、「デザートイーグル50AE」を抜き、ゴーレムの急所たる額の紋章を狙い、撃った。
ズガァァァン!
重く鋭い銃声が響き、その瞬間、
パシャァァン
という音とともに、ゴーレムが無数の青い破片となって消え去る。そして、
私のストレージに、「鉄のインゴット」と「古代のオーパーツ」がドロップし、それを確認した私は、次のゴーレムへと走り出す。
「…それにしても、別にこのゴーレムは強くはない…というよりも、前座に過ぎない…ということか?…じゃあ、本体は何処に…?」
ゴーレムを狩りながら、私はそんなことを考える。
「ウ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ォ゛ォ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ン」
またゴーレムがpopした。
「…?」
いや、違う。
「…!」
あのゴーレムは、
「逃げろぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
私はその瞬間、全力で叫んだ。
次の瞬間、
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ… …ォォン
雷鳴と聞き間違えるほどの轟音が、仮想の耳を襲った。
「…ッ!」
やはり、違った。
「…やあ、下等生物共。元気にしてたかい?」
あの姿、あの声、あの喋り方、間違いない。
そう、あのモンスターこそ…
ボスモンスターだ。
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