2人が本棚に入れています
本棚に追加
「鴨志田君こそ、なんでここに」
「いや、財布を拾って、住所がここだったもんだから、届けようと思って」
「そうだったの」
「それで古明地さんはなんでここに」
「私、このアパートに住んでいるのよ」
「そうなの」
鴨志田がそう言うと、古明地はほほを赤らめた。
「やだ、鴨志田君に住んでいるところを知られちゃったわ。どうしましょう」
もじもじしている古明地を見て、鴨志田は「可愛い」と思った。
そしてそう思った自分に気づいた。
鴨志田の全身に熱いものが流れた。
最初のコメントを投稿しよう!