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「ごめんね、芽衣ちゃん、ボクのせいで」
そう言って麻生くんは、短くなったわたしの髪の毛に触れる。
「キレイな髪の毛だったのに、本当にごめんね」
うん、ちゃんと理由もわかってるし昨日の話もわかってはいるようだ。
昨日、美容院で髪をキレイに切りそろえて貰ったあと、麻生くんに会ってお願いした。
『もうね、あんな怖い思いをするのは嫌なの。だから麻生くん、わたしたち離れよう。幼馴染、止めよう』
わたしの言葉を理解しようとしているのか、しばらくキョトンとした顔をしていた。
少しだけ、そう、ほんの少しだけ胸が痛い。
でも、麻生くんは、その後ニッコリと笑って『わかったよ』って言ってくれた。
うん、昨日そう言ってたよね?
なのに何故近づいてくるの!?
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