母親はAI

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 私のお母さんが入院することになった。 「お父さん。お母さんのお見舞いに行きたい!」 「ごめんな、愛。それはお医者さんに止められてるんだ」 「そうなの……?」  「だから、お母さんが帰るまで我慢出来るな? もう12歳だもんな?」 「……うん。寂しいけど頑張る」 「良い子だ」  お父さんは私の頭をなでてくれる。 ――そこまで子供じゃないよ。って思うけど嬉しい。  1週間ほどしてお母さんが帰って来た。   「お母さん、おかえりなさい!」 「ただいま。愛」  お母さんは、変わらない笑顔を私に見せてくれる。お母さんはとても綺麗な人。ブラウンの髪に雪のように白い肌。くりくりした大きな瞳をしている。私はお父さんに似てるから、残念なんだけど。  お母さんは私が小さい頃、大変な事故にあって、死にかけたらしい。そして大きな手術をして帰ってきた。    それから今までお風呂に一緒に入っていたのに、入らなくなった。私も小さいとは言っても1人で入れるし、大丈夫だったんだけど、何で急に? って思ったのも事実。 だから、お母さんが入院するってなると事故の後遺症みたいなものなのかな?って心配になっちゃうんだ。
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