0人が本棚に入れています
本棚に追加
入学早々、上級生に絡まれる
西暦2009年。
ボクは県立高等学校を無事に卒業した。
あの頃は、まだスマホなんてなくて、ガラケーの時代。
普通に平均点を取り、何の問題も起こさないで、気付けば青春を謳歌して学生生活を終えたかったのだが...人生とは思うようにはいかない。
この世は理不尽だ。
ボクは高校生にして力が全てだと悟ったのだ。
何者にも負けない。強靭な肉体を手に入れ。最強の兵隊を作り上げ、巨大な組織の頂をとり、卒業する頃は神と崇められていた...
時は更に高校入学式に戻ろう。
2006年4月某日
あれはデパートの地下での事だ。
入学式後に僕と友人、親が二人で買い物に来ていたのだが、上級生2人に声をかけられた。
「おい待てよ。オレらの学校の新入生じゃね?挨拶無しかお前らよー。シバくぞコラ。殺すぞ」
この時、ボクたちはガリ勉風の見た目に身体に合わないぶかぶかの制服だったので、きっとすぐに新入生だとわかったのだろう。
「すみません。ボク達のことですか?」
世の中を知らない純粋な眼差しで上級生に聞き返した。
母親達が隣にいる。この場では巻き込みたくないので穏便に過ごしたかった。無視もありだったが、それは上級生に失礼だし、今後の事を考え別案を実行した。
「そうだよ!調子乗んじゃねえぞ。その制服着てるからにはこれからの生活覚悟しとけ!」
「てめぇらの顔覚えたからなー!」
ボクが通う学校は不良校だった。
昔は女子校だったが共学になり、偏差値低めでいつの間にか不良校として有名になっていた。
良い噂なんて流れないし、甲子園予選決勝までいってもTVで取り上げないほど嫌煙されている学校。
なんでこんな所に来ちゃったかなぁ。
平穏な日々
思い描いた日常は無情にも一日目で崩壊した。
最初のコメントを投稿しよう!