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翌日の放課後。切夜といるいつもの図書室。私はそこで切夜に告白した。
「私、切夜君のこと好きなのかも」
正直、本当に好きかって言われればよくわからない。胸のドキドキは相変わらずのようにあるけれど、私が切夜のどこに惚れたのか、惹かれたのか。それは当然のようにわからない。だから好き…………かも?
「好きなのかもじゃなくて好きなんだろ?素直になれよ」
切夜は明るい口調でそう言った。
切夜が好き。そういう結論にいくかはまだわからない。けれど、こんな状況になっているだけでも明らかに普通とはかけ離れている。
「素直になる?」
私は素直という言葉は聞いたことあるけれど、今まで自分が素直じゃないとか言われたことがなかったので、不思議に思った。
「説奈ってさ、自分の心の声を聞こうとしたことある?」
切夜は真剣な顔をして聞いてきた。
自分の心の声を聞こうとしたこと?
どういう意味だろうか。まったくわからない。
私は首を傾げる。
「まぁ、わからないよな。なら俺が教えてやるよ」
切夜はさっきの明るい口調に戻って言った。
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