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chapter~8~
深く…深く…深海の眠りを体感するように眠った…
眠っているのに頭が動いていたこの数ヶ月と明らかに違う質の眠りは、一気に心身を緩ませてしまったようで…
「喉…痛い…これくらいなら朝だけかも…」
ベッドに横になったまま、何度か唾をゴクンとして確かめる。
「昨日濡れたからな。首とか、打ち身とかは大丈夫そうか?」
「…うん」
「ちょっと動いてみないとわからないか…」
朔は私を抱きしめたまま、コロンと仰向けになると
「おはよ…里麻」
私の頬を両手で包み込んで下からチュッ…チュッと口づけたあと、ペロッと私の上唇を舐める。
「里麻、俺と付き合って…やり直しじゃなく、今の俺と付き合って。俺は今の里麻も好き」
そう言いながら片手を後頭部に回した彼とゆっくり唇が重なると、彼の舌は再びペロッ…唇を重ねたまま小さく動いて容易に私の唇を割った。私は自分の口内で彼の舌に自分の舌をトントンと当てて‘オーケー’と返事する。
すると口づけたまま口角を上げた朔の舌が大きく私の舌を絡め取った。
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