chapter~7~

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「ちょっと保険をかけておきたいだけ…里麻はそう言って俺にあれを預けた。最初から予想出来た範囲のこととも言えるな?」 そうだ…データを削除される危険は最初から感じていたんだ。 「思いもよらない手段に出られたから怖かった…」 「出るぞ。ケガ、温め過ぎても良くないだろ」 朔は私を抱えて一緒にバスルームを出ると、バスタオルでポンポン…私を拭きながら 「何された?」 と聞く。私は賢人の行動を、金沢クンとユウちゃんの行動も含めて説明した。 「まずは…一人でなくて良かった。吹っ飛んだのが里麻でなくて良かった…おかえり、里麻」 新しいバスタオルを私に持たせた彼は、チュッと唇にキスすると 「あのデータが重要なものってことだな?」 私を子どものように抱き上げて歩く。 「そう…慰謝料の増減に関係する証拠だから。明日、久慈先生に届ける。先にスマホって言われた。あ、その前に起きた時に首とか痛くないか確かめてとも言われた…仕事は休めって言われた…これで全部かな…」 「明日、全部に付き合ってやるからな。里麻は一人ぼっちじゃない。大丈夫だ」 「カフェは?」 「臨時休業。優先すべきものが…俺のところまで頑張って歩いて来てくれたんだ。離さない」
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