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ハーブティーを飲みながら湿布をしてもらい、いい香りと独特の匂いのコラボレーションを楽しみながら、賢人の結婚前の浮気から全て話をした。
「俺は明日からのことしか口にしない」
全てを黙って聞いていた朔は、しばらくの沈黙をそう言って破った。
「ここまでは里麻が考えてやったこと…俺の立場で感想を言っても意味がないからな。ただ里麻が里麻だと理解したから、聞いて良かった…それだけだ」
彼は賢人のことを悪く言うこともなく、ただ事実を理解したと言いたげだった。それでいい。これ以上ネガティブな言葉や思考に触れたくないもの。
「朔、歯ブラシある?」
「ん」
スウェットの裾をお尻に当てて私を抱き上げた彼は
「まだ終わらないけど、このまま寝られるか?」
と洗濯乾燥機を見る。
「スウェットは暑いからTシャツがいい。ノーパンは大丈夫だけど…朔が問題じゃない?私もアラサーとはいえ…一応女の子なんで…ソファーでもいいよ」
「里麻、いろいろ突っ込みどころのある話だが…俺は里麻がいくつになっても抱く。今夜以外ならな。今夜は…二人ぼっちで静かに眠るんだ。一人ぼっちじゃないと噛み締めてくれ」
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