uno

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ローソファーに寝てるのか座っているのか分からない凭れ方で、スマホを操作する。すでにパソコンは時計代わりとなりおとなしい。 昨夜ヒロインにまとわりついた男の手の描き方が好み過ぎて見惚れたページから読み直し… 「こっちは…どう?」 きゃーっ、いいに決まってるって… 「やだっ…」 はっ?いいに決まってるでしょ? 「じゃあ…これがいい?」 舌キター…昨夜と全く同じことを思いながら、男が舌を動かしつつシャツを脱ぐ様子を目にすると、この先数ページはぱっぱと進む。そして新しいページでまだ二人が絡みながら汗まみれな様子を見て、水の滴る中尾さんを思い出し、二人でフィニッシュしたあと好みの描き方の手でヒロインが頭ポンポンされるのを見て輪島クンを思い出した。 今日はもう少し若い主人公、学生が主人公のコミックにするか…じゃないと誘い方なんて知らない。私が誘われたことって、告白されてからだったから…あ、それで簡単だよね?好きって告白してから誘うのは簡単じゃない?だって好きなんだもん。駆け引きとかいらないでしょ? 目から鱗の気分で、明日の夕方、輪島クンとベーカリーで会うはずだから教えてあげよう。楽勝、とやっぱり学生ヒロインではなく大人ヒロインのコミックを読み続け…あり得ない…こんなに簡単にヤりまくっていたら少子化問題には直面しないはず、とスマホを置いた。
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