uno

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「失敗してもいいと思うけど、人のせいにするのはどうだろ?」 そう言いながらも、後ろのスライサーは見ないでレジ締めをする。貰うのは凹んだパンだってかまわない。19時30分に上がらないといけないのだから忙しい。 「可愛いなんて初めて言われた…」 そこ?チラッと後ろを振り返ると 「端、持って帰ります?」 「もちろん、喜んで」 「じゃあ、2枚とも一緒に入れておきます」 「ありがと」 可愛いってとこ?告白ってとこじゃないんだ… 「もしかして彼女に告白済み?」 「…どうしたらそういう考えに?」 口を動かしながらも、スライサーの掃除をする輪島クンに 「反応が薄いから」 私も手を動かしながら答える。 「ハズレ」 「ふーん」 「告白って……好き……………って…ムズい」 「……」 その‘間’がムズいわ…と突っ込みそうになったが悩める男子もかわゆい、とバイトのお姉さんは何も言わず見守ることにした。
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