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「ティラミス、明日の朝食のデザートにしても大丈夫ですか?」
「大丈夫」
「楽しみ…」
「またこうして食事に行かないか?食べることが好きって言ってたメグが本当に美味しそうに食べるから、紹介したい店が頭にいっぱい思い浮かんでる。もちろん電車でなく車で行けるところで紹介するよ」
魅力的なお誘いだ…告白しなくてもこんな風に誘えるのか…琉聖さんはコミックなんて参考にしていないだろうけど。
「…簡単に誘っちゃいけないんですよ?」
私はコミックのヒロインのように警戒心がゼロなわけではない。
「メグは誰かと付き合ってる?」
「…それはないです」
「俺もない。だったらよくない?」
「いいのかな?」
「俺と食事、嫌?」
「嫌じゃないけど…経験のない展開で…」
「何事にも初めてってあるんだよ。昨日の俺もそう」
「昨日?」
「うん。自分で配達なんてしたことなかったから初めてだった。途中で雨に降られて、珍しいことをするもんじゃないって思ったけどこういう出会いがあるなら雨くらい、どうってことない。もう手がいっぱいで、サブスクの注文も止めたし自分で配達するのはこれからもメグだけ」
なんか…セリフのように甘い言葉って、実際に聞いたらドキッとしつつも警戒するのは私だけ?
「正直、好きって言う自信はまだないけど…俺、好きになったら……まあまあ、それは置いておいて……今はメグの言動が可愛いからまた会いたいと思う。誘われてよ、メグ」
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