due

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‘はい…’ 「…かけ直すから、ちょっ…」 車がアパート前に到着したので一旦電話を切ろうした私の頭を、運転席から伸びてきた手がポンポン…からの微笑み…このまま話していいよ、とでも言うようにして琉聖さんは車を降りた。バタン… ‘メグさん、今…外?’ 「えっ?」 車に凭れて立つ琉聖さんを見た私の耳に輪島クンの怪訝そうな声が届いて驚く。 ‘今どこ?話しても大丈夫?’ 「大丈夫」 ‘どこ?’ 「どこって…アパート前だけど?輪島クン、こんな時間に電話で告白したってこと?」 ‘はい’ 「そっか…撃沈なのか、今すぐいい返事がもらえないのか、その辺のニュアンスはわからないけど…またね」 ‘また相談に乗ってくれる?’ 「輪島クン、嫌とは言わないけど…相談相手に私が適任だとは思えないんだけどな…」 ‘メグさんにまた聞いて欲しい’ 「分かった。じゃあ、またね」 ‘はい、また’ フラれたのか…あ、エンジンを掛けたままの車内は快適だけど外は暑いんじゃないかな…どっちも気になって慌てて車から出ると 「メグ、終わった?大丈夫?」 22時を過ぎて、思ったより暑くないことに安心しながら 「はい、すみません」 とバッグにスマホを入れて、部屋の鍵を持つ。琉聖さんは運転席のドアを開けてエンジンを切ると 「送るよ」 と私の真横に立った…送ってもらったけど?不思議に思って彼を見上げると 「部屋まで送る」 そっと背中に大きな手を添えて…これってエスコートってやつ?こんなちっぽけアパートでエスコート…またアイスクリームのまわりが溶け始めるような気分だよ。
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