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続けて自分の話をする。
「元々、映画とかドラマは好きだったの。」
「演じている役者が好きで観ていた。」
「ただ理由はそれだけ。」
「でも、矛盾してるよね。」
「人嫌いなのに、人間がいないと成り立たない世界を好んでる。」
「映像とか舞台とか。」
「痛みを知って、苦しみを知って、だから、いつも、主人公に感情移入してしまう。」
「心がギューと苦しめられるのが、心地よかったりもする。」
「映画を見ている時間だけは、誰にも邪魔をされないから。」
ワタシは、ずらりと言いたいことを話して、洗濯物を取りに行く。
アタシは、洗濯物を取りに行ったアナタを目で追う。
そして、部屋のドアの所に行き、顔を出す。
「ねぇ!どうして、人嫌いになったの?」
「最初から、人嫌いになった訳ではないんでしょ?」
ワタシは、洗濯物が入っているかごを両手で持ちながら、ハンガーラックがあるところに行く。
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