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≪ねねね、ねぇ! どうしたらいいの⁉︎ えええ、エイリアンって≫
≪落ち着いて、左下にマップがあるでしょ。赤い点がエイリアンだ。それに近づかないで≫
≪え、左下? うお、ほんとだ! なんかある!≫
大筋君はマップの存在にも気が付いていなかったらしい。
≪赤い点の動きをよく見て、同じ場所をぐるぐる回ってる。落ち着いて動けば、鉢合わせることはないよ≫
≪なるほど…… ま、まぁボクもそれくらい気づいていたけどね‼︎≫
≪ねえ、この黄色い点はなにかしら?≫
指原さんの言う通り、マップには黄色い点が四つ光っていた。
≪それがボタンだろうね。みんな、自分から一番近いボタンに向かおう≫
≪おう! ユーゴ、お前すっげぇな!≫
≪いや、これくらい誰でも思いつくよ≫
≪そんなことないわ。あたし怖くってどうしたらいいか全然わからなかったもの≫
≪ふ、ふん! まぁタケルよりは大分使えるね≫
≪チヒロこんにゃろー!≫
本庄君と大筋君が無線越しでケンカを始め、それをまた指原さんが止める。
うるさくて、めんどくさかっただけのやり取り。
だけどちょっとだけ、心地いいと思った。
……変なの。
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