知恵の橋

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  ◇ ◇ ◇  スクリーンの文字を何度も何度もなぞる。右上のタイマーが目障りだ。  残り六分……   大丈夫、ボクなら絶対に解ける。  人類の祖先は魚だったのでは、という説がある。それなら前半部分のつじつまが合う。  だが、それだと後半部分がつながらない。人類の祖先が家の中にいる?  そんなわけあるか!  残り四分……   ホープは宙に浮いたイスに腰かけながら、ニヤニヤ顔でこちらを見ている。  イライラするなぁ!  そもそも諸説あるものを最終問題の答えにするだろうか。  ボクが知らないまったく新しい生き物がいるのか?  あぁもう! そんなはずはない。ボクに知らないことなんて、あっちゃいけないんだ!  残り三分……  頭の中に下品な笑い声が響く。  ––––勉強だけできたって意味ないでしょ~  ––––やーいやーい! 悔しかったら本でも読めば?  ––––そん中に答えが書いてあるんだろ~?  うるさいうるさいうるさい。  なんで今そんなこと思い出すんだ。こういう時こそ冷静になれ。  ボクならできる。ボクの頭には何千という本から得た知識、が詰まってるんだ。  ここで負けたら、ボクを馬鹿にしてきた奴らにも負けるんだ。  ボクならできる、ボクなら…… 「チェーーーーンジ‼︎」 「はっ⁉︎」   ◇ ◇ ◇
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