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専務の腕を引っ張ってつれていく取締役。
面白い兄弟。
私は頭を下げて見送った。
そして、皐月のことを思うと複雑だった。
近いうちにゆっくり話す必要があると痛感した。
秘書室へ戻ると、皐月にメールする。
昼休憩を一緒にとりたいと連絡した。
できないなら夜電話するからいい時間に連絡してと伝えた。
もし、この取引が始まれば、彼女も別れることが難しいかもしれない。
それを考えて取引を直也さんが進めているとしたら?
そんな付き合い、私だったら息が詰まりそう。
でも、愛し合っているなら口を出すことではない。
彼女は社長令嬢。
私の知らないこともあるに違いない。
そして、取引が始まれば、蓮見商事と大口取引のある堂本コーポレーションにも影響が出る。
彼が困らないといいと思った。
相手は直也さんだから親しいし、了承済みという可能性のほうが高いかな。
忘れていたけど、取締役は匠さんと名前で呼び合っていた。
二人の関係も聞いてみないと分からない。
皐月を見ると、取引先の関係者と付き合うのは非常に難しいと痛感した。
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