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「君の僕を真っ直ぐ見つめるキラキラした瞳を見ると心臓がドキドキしてくるよ。吸い込まれてしまいそうで……最初に会った時もそうだった。話していると君の中に引き込まれて……忘れられなくなった」
匠さんが、口元を押さえて横を向く。耳が赤い。
近づいて、正面から匠さんの目を覗き込む。
「どうですか?ドキドキします?」
「……遙。だから俺を煽ってどうする気だ。そんな小悪魔ぶりは俺だけにしろよ。他の男の目を覗いたら許さない」
私の膝を軽く叩く。
「私、小悪魔だったんですね。知らなかった。言われたことないもの。だからそんなつもりじゃありません」
こちらまで恥ずかしい。
美味しい料理が運ばれはじめた。
あれ、全部運ばれるの?
温かい方がいいものは、ホットテーブルに乗っている。
デザートとコーヒーは後でご連絡をと言うと、給仕は出て行く。
鍵がかけられた。
「完全個室。必要なければ人は入れないんだ。呼んだときだけ」
だから、ホテルの一室のような作りなのか。
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