0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
新学期が始まって宿題をすべて提出した数日後の放課後、廊下ですれ違った担任が美紀に言った。
「約束しただろ?校庭十周だ」
ギクッ!
「証拠はあるんですかっ?私が書いたのではないという証拠は!」
「その反応の速さだ。自白したも同然だ」
「ほ、他の人は?校庭十周の人は他に何人いるの?」
「非常に残念だがキミだけだったよ」
「そんなのわかるわけない!絶対に私以外にもいるはずじゃん!」
美紀はズルがバレた憔悴とどうやって自分だけバレたのかという混乱でパニックになり走って逃げた。
「そんなに走るのが好きなら一周増やすぞー!」
走るのは得意な美紀の姿はすぐに消え去って先生の声はもう届かない。
「…ったく。校庭十周は絶対出ないと思ったのにな」
校内を逃げながら美紀は思っていた。
先生に誘導されて完全に自白してしまった。校庭十周は免れない。
筋肉脳だと思ってたのに、先生はAIを凌駕する知能なのか?
最初のコメントを投稿しよう!