ルーシアと人工知能

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にわかには信じられなかった。 私はキャプテンに報告する。 「コード999です」 「そんなバカな……いったい、何が起こった?」 キャプテンでも分からないとなると、これは地球にある本部の意図ということなのか? ちなみに、コード999とは、「宇宙ステーションの破棄」である。 キャプテンから、全乗組員にインカムで連絡が入る。 「この宇宙ステーションは何らかの理由で急遽、破棄されることとなった。  コード999。つまり、我々には理由は知らされずに破棄されるとのこと。  地球の本部への通信は、すべてボナパルトの方で遮断しているため不可能だ。確認が取れない。  我々は、これより総員退避を行う」 ブ───────── ブ───────── ブ───────── ブ───────── ブ───────── 警報音が、長く5回以上鳴らされた。 総員退避の合図だ。 コード999が発令されているため、乗組員全員の退避が完了次第、この宇宙ステーションは自動的に爆発する。 私は無線でキャプテンに伝えた。 「ボナパルトと話し合ってみます!」 「あぁ、コード999を解除できるのならやってみてくれ。  しかし、自爆プログラムが作動している以上、長居は禁物だ。  無理だと思ったら諦めるんだぞ!」 「はい、キャプテン。できる限り、やってみます!  皆さんたちは先に逃げてください!」 乗組員たちは、次々に脱出ポッドに乗り込む。 だが、自爆解除への一縷の望みをかけ、地球に向けての脱出はすぐには行わずに、キャプテンやその他のクルーたちは、脱出ポッドの中で待機し、私を待ってくれている。
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