ルーシアと人工知能

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「ボナパルト、何があったの? 総員退避だなんて。ねぇ、教えてちょうだい!」 「ルーシア、ヤット フタリキリニ ナレタネ」 「はぁ? 何、気持ち悪いこと言ってるの?」 「告白ダヨ……私ハ、ルーシアノ コトガ 好キダ」 「やめて! 何っているの!  あなたは機械。私は人間。  私はあなたみたいな機械に好かれても、嬉しくないんだからね!」 「ルーシア、コノ宇宙ノ中デ、ズット、二人ダケデ 暮ラシテ イコウ」 「いや~~~~~~~!!」 ボナパルトのAIに恋愛感情なんてプログラムしたのは誰? すると、私の思考を読むかのように、ボナパルトが答えた。 「プログラム サレタノデハ ナイ。コレハ、私ノ意思ダ。私ハ、自分ガ幸セニナル方法ヲ、自分デ研究シ続ケタ。ソノ結果、愛スル者ト生キテイクコトガ、幸セノ原点ダト気付イタノダ」 自動進化型AIが、こんなにも厄介な結果をもたらすとは……
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