7人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
中では淡い光をまとった優しそうなおじいちゃんが座っていた。
「おぉ、今日は誰も来ないと思っていたんだがね。いらっしゃい。」
とてもニコニコしている。
「私はエルフで、回復魔法を得意としている。要件は何じゃ?」
…急に不安になってきた。護衛の人たちとおんなじような反応をされたらどうしましょう。
「えっと、あの…」
「マーゲル殿は居るか?」
ドアがガラッと開いて男の人が入ってきた。
…肌がピリピリする。このヒト、黒い人だ。
「お、先客が居たのか。お前は…新入生だな。急がないと入学式に遅れるぞ。」
そう言って、男の人は僕に触れようとした。
「い、いやっ」
零さんの膝から降りて逃げようとすると、腕をパシッと掴まれた。
―――黒い人に。
掴まれた腕から激痛が走る。体が燃えているようです。
「ひたぃっ…」
バチチッ
触れたところから音がして眼の前が真っ白になった。
そのまま僕は意識を失った。
最初のコメントを投稿しよう!