黒いヒト

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中では淡い光をまとった優しそうなおじいちゃんが座っていた。 「おぉ、今日は誰も来ないと思っていたんだがね。いらっしゃい。」 とてもニコニコしている。 「私はエルフで、回復魔法を得意としている。要件は何じゃ?」 …急に不安になってきた。護衛の人たちとおんなじような反応をされたらどうしましょう。 「えっと、あの…」 「マーゲル殿は居るか?」 ドアがガラッと開いて男の人が入ってきた。 …肌がピリピリする。このヒト、黒い人だ。 「お、先客が居たのか。お前は…新入生だな。急がないと入学式に遅れるぞ。」 そう言って、男の人は僕に触れようとした。 「い、いやっ」 零さんの膝から降りて逃げようとすると、腕をパシッと掴まれた。 ―――黒い人に。 掴まれた腕から激痛が走る。体が燃えているようです。 「ひたぃっ…」 バチチッ 触れたところから音がして眼の前が真っ白になった。 そのまま僕は意識を失った。
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