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希少種
「凍歌様っ!?」
メイド、零が凍歌に触れた男キッと睨む。
「あなた…凍歌様に何をしたんですか。」
冷静な声で淡々と告げる。
「いや、転んでしまうと思って腕を掴んだだけだ。」
零は、男に疑いの目を向ける。
「まぁ、二人共落ち着いて…」
凍歌を寝かせながらエルフの男、マーゲルは言った。
「ここに尋ねてくるということはなにか事情があるんでしょう。」
「あ、実は地面を踏んだり、黒い人?に近づくと全身がピリピリするともうしておられまして…」
「…もしかしたら、もしかするかもしれんな。」
「何がだ?」
男は尋ねる。
「まぁまぁキルア殿。ちょっと落ち着かんかい。今の話だとお主が黒い人ということになるのじゃがのお?」
「それが何だというのだ。」
「ふぉっふぉ。いいや、何でも無い。彼女は、希少種なのかもしれん。」
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