希少種

1/2

7人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ

希少種

「凍歌様っ!?」 メイド、零が凍歌に触れた男キッと睨む。 「あなた…凍歌様に何をしたんですか。」 冷静な声で淡々と告げる。 「いや、転んでしまうと思って腕を掴んだだけだ。」 零は、男に疑いの目を向ける。 「まぁ、二人共落ち着いて…」 凍歌を寝かせながらエルフの男、マーゲルは言った。 「ここに尋ねてくるということはなにか事情があるんでしょう。」 「あ、実は地面を踏んだり、黒い人?に近づくと全身がピリピリするともうしておられまして…」 「…もしかしたら、もしかするかもしれんな。」 「何がだ?」 男は尋ねる。 「まぁまぁキルア殿。ちょっと落ち着かんかい。今の話だとお主が黒い人ということになるのじゃがのお?」 「それが何だというのだ。」 「ふぉっふぉ。いいや、何でも無い。彼女は、希少種なのかもしれん。」
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加