第五章 波乱のカルピス

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「あ、あの。このまま大学を辞めることが環ちゃんにとって幸せだって言えるんでしょうか。将来に向かって環ちゃんも間違ってはないように感じますけど、でも」 「それは......本人にしかわからない」  直面したくない人間関係のもつれをすっかり捨てて、可能性のある道に進むことは悪いことではない。  どんな未来だろうと、それが本人が選び取った未来であれば後悔だって少ないはずだ。 (これが例えば、自分だったら。真や神倉と揉めて退学したくなるようなことになったら) 「でも、今向き合わなかったことで後悔するかもしれない」 「そのためにはこの動画が邪魔、ですね。ここは専門家に任せましょう」
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