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だがここで籠城していても攻め込んでくるヒットマンに完全に応対は出来ないだろうし、俺1人で敵を全員始末することも出来ない。
それ以上に問題なのは、ベッドにいる綾波優斗と帯広絵梨奈を救うことが出来ない可能性が高いことだ。
このままだと3人とも確実に殺られる。
何とかここから逃さねば…
その時、不意に背後の窓が目に入った。
割と広めの窓だったが、この2階から下に飛び降りても、大怪我をするか死ぬかどっちかでしかないから意味がない。
だが突然閃いた。
俺はすぐに優斗と絵梨奈をベッドから離れさせ、すかさず誰もいなくなったベッドの上の布団とマットレスを窓から下の地面に放り投げた。
窓から下を覗くと、ちょうどこの建物の真下にマットレスが落ちてくれて、その上に無造作に布団が上にかぶさった状態になった。
よーし、うまくいった!
「二人とも、今すぐここから飛び降りろ!下にはマットレスがあるからその上に着地しろよ!」
俺は呆然としている優斗と絵梨奈を席立てて、ちょっと荒っぽいが、すぐに窓から突き落とすように二人の背中を押して飛び降りさせようとした。
だが途中からは二人もこちらの意を汲んでくれ、自分から飛び降りてくれた。
今3人のヒットマンが部屋に入ってきた。
俺はすかさずベレッタで1人の男を撃ち抜いた。
そいつが倒れて動けなくなると、急に残りの2人のヒットマンは警戒して、部屋の外のドアの影に身を隠してからこちらに発砲してきた。
俺も近くにあった棚を倒してそれを隠れ蓑にベレッタを撃ち続けた。
だが、多勢に無勢だ。
このままではこっちが殺られるだけだ…。
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