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「じゃあこれからは了司さんと?」 帯広絵梨奈を綾波優斗に会わせた。 それが俺の任務だから。 優斗は傷も癒えて、すでに退院していたので、そろそろ頼まれたことをちゃんとやっておきたいと思った。 優斗がDJをやっていたバーで二人は顔を合わせた。 二人は後ろのテーブル席に座り、俺は背を向けてカウンター席に座って、一人マティーニを飲んでいた。 「じゃあこれからは了司さんと?」 それが絵梨奈の優斗への第一声だった。 「うん。ごめん、これからは今まで隠してきたり、誤魔化してきた自分の本心で生きていきたいんだ」 「そう」 「勿論、君のことが好きだったのは嘘じゃない。そんな嘘なんかつけるほど器用じゃないからね。でも…」 「わかってるわ。よくわかったわ、あなたの気持ちが…」 「ありがとう。ずっと自分は異常なんじゃないかと思って生きてきた。今もまだ隠していて、世間に言う勇気はないけど、でももう何一つ誤魔化したくないんだよ。学生の頃はそのことで悩んで、もう死んでしまおうかと思っていたけど、これからは…まだ大した勇気はないけど、自分の本心に従って生きていきたいんだよ」 「それでいいよ。あなたが幸せなら、それでいいのよ」 「ありがとう…」
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