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[19日・20日]
食後に歯を磨いた。居室に戻り、円盤(DVD)プレーヤーの電源を入れた。自動的に『夏雪ランデブー』(の1枚目)の回転が始まる。2012年に放送された作品である。実写でやれぬこともないが、原作はマンガであるし、又、このような突飛な内容を描くのは、アニメーションの領域だと思う。主人公と花屋の女主人、そして、彼女の亭主(幽霊)が奇妙な三角関係を形成する。エメが絶唱するエンディングテーマ『あなたに出会わなければ』は、なかなかの名曲である。遠足中に偶然聴いた同歌が『夏雪』の門を開いてくれたのだった。
目蓋をあけると、翌日の朝になっていた。寝室の窓ガラス越しに蒼天が見えた。洗顔後、室内の吊るしものを露台の竿に吊るし直した。キッチンの電気ケトルに水を足した。沸騰後、即席コーヒーを淹れた。値引き洋菓子を食べながら、熱いやつを飲んだ。愛機起動。エキサイトとエブリスタを呼び出した。
米粉パンとトマトスープを腹におさめてから、装束を改めた。施錠後、家を離れた。貸し円盤屋に足を進め、借りていた3枚を返却した。一旦店を出て、近傍の映画館へ向かった。用事を済ませてから、店に戻った。来週の手続きを終わらせてから、今週観る3枚を借りた。帰途、新本屋に寄り、新本を買った。
バルコニーの吊るしものを取り込んだ。ラジオ第1の音楽番組を聴きながら、腕立て伏せをやった。三日分の髭を剃り落としてから、シャワーを浴びた。酒食の後に『異世界居酒屋「のぶ」魔女と大司教編』の第1話を観るつもりである。
♞ブラックニッカの水割り。あぶりイカと三野菜の糠漬け。カツカレー弁当。
歩廊に足を進めた俺は、運行時刻が変わっていることに気づいた。停車中の電車に乗り込み、座席に腰をおろした。扉が閉まり、車両が動き出す。中公文庫を開いた。池波正太郎の随筆集『チキンライスと旅の空』を読み始めた。終点下車。駅を離れ、蕎麦屋の暖簾を割る。店内を満たす有線放送(だと思う)を聴きながら、オムライスと小うどんを交互に食べた。知らない歌が多かった。
食堂の券売機に買物カードを挿し込み、ホットコーヒーを選択した。受け取りカウンターで券とカップを交換した。マシンに仕掛け、抽出ボタンを押した。壁際の席に座り、マスクを外す。ケロニ屋のクリームパンを食べながら、コーヒーを飲んだ。妙にうまい。卓面を片づけてから、休憩場所へ移動した。旅の空収録の「はじめてテレビを買ったころ」と「私が生まれた日」を読む。
旅の空の続き。池波エッセイは何度読んでも面白い。俺もこういう文章が書いてみたい。実現は生涯無理だが、そう思う(考える)ことは自由のはずである。地元駅下車。直結スーパーに入り、値引き白飯と値引きおにぎりを買う。飲食街の居酒屋へ行き、テイクアウト商品を二つ買う。家路の途中、コンビニに寄り、氷を買う。夕刊紙の見出しは「メキシコ丸裸 黒革の手帖」であった。
♞酒はブラックニッカの「強炭酸水」割り。肴は刺身四種と山菜の天ぷら。
[22日]
おはよう一直線、生島さんと田淵さんのWBC論を聴きながら、駅に至る道を歩いた。発車と同時にハルキ文庫を開いた。村上政彦の『トキオ・ウィルス』を読み始めた。村上ワールドに触れるのは今回が初めてである。終点下車。駅を出て、定食屋の暖簾を割る。焼魚と大根おろしで飯を食べた。おかわり自由は嬉しいサービスだが、ぬるいコーヒーはあまり美味しくないと思う。
休憩場所へ足を進めた。海底原人が自作弁当を使っていた。今日の主菜は牛肉のしぐれ煮。副菜はアスパラガスの塩昆布和えとメンマ入り卵焼き。俺はケロニ屋のクリームパン。長椅子に腰をおろし、トキオ収録の「バレタ」と「七色の声」を読む。なかなか不気味な話である。続いて、旅の空収録の「家」を読む。屋内の戸のすべてを〔引戸〕にしてもらう(54頁)のが、池波流である。
旅の空の「猫」と「私の正月」を読んだ。数分遅れで、地元駅に着いた。他者の妨げにならないところで足を止め、サンドイッチ屋に電話をかけた。スーパーに入り、惣菜売場と鮮魚売場を眺めた。帰途、コンビニに寄る。夕刊紙の見出しは「パフォーマンスとバラマキ 電撃訪問の危うさ、怖さ」であった。テープに録音した『オンザレディオ』を聴きながら、腕立て伏せをやった。
♞黒霧島の伏流水割り。肴は焼きたらことフライドチキン。飯はオムライス。
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