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5月
[1日]
角川文庫を開いた。山本一力の『草笛の音次郎/のろ』の続き。読後に目蓋を閉じる。が、眠りの訪れはなかった。終点下車。改札を抜けて、立ち食い蕎麦屋の暖簾を割った。朝からカレーライス。少し重いかなと思ったが、結局するっと入ってしまう。二十代の頃よりも、今の方が食欲旺盛である。まったく恐ろしいことだ。食器返却後、冷水を一杯飲む。駅を出て、職場まで歩いた。
入金専用機に買物カードを挿し込み、千円分をチャージした。ケロニ屋に入り、クリームパンを買った。食堂に行き、ホットコーヒーの券を買った。空いている椅子に座り、マスクを外した。隣席の海底原人…いや、雪男が持参の弁当を使っていた。ホットドッグとポパイエッグ。デザートは苺。なかなか旨そうである。休憩場所の長椅子に腰をおろし、声の網の続き。読後、約20分仮眠。
網の九「反抗者たち」を読み始める。まさかという言葉のつみ重ねが、歴史さ。至言である。地元駅下車。デパートの地下売場に潜り、白飯と惣菜を買う。地上に出ると、雲行きが怪しくなりつつあった。雨粒の落下範囲から逃れるようにして、帰路を急いだ。道中、スーパーとコンビニに寄る。夕刊紙の見出しは「破局の前の最後の宴」であった。自室に戻り、腕立て伏せを85回。
♞酒はトリスクラシックの軟水割り。肴はタコの刺身とマグロの切り落とし。
[2日]
音次郎の「のろ」を読み終えた。博徒の世界では、うなぎを「のろ」と云うらしい。由来や理由はわからない。続いて、網の九「反抗者たち」を読み終えた。目蓋を閉じ、終点までうつらうつら。改札を抜けて、職場に至る道を歩く。途中、牛丼屋に寄り、一番安い定食を買った。食器類は全て紙製であった。卵を割り、適量の醤油を垂らした。飯にぶっかけ、ガガガとかっ込んだ。
食堂の券売機に買物カードを挿し込み、希望の商品を選択した。受け取りカウンターで券とカップを交換し、抽出マシンに仕掛けた。通路際の席に座り、こしあんパンとコーヒー。隣席に視線を移すと、ラゴンが弁当の包みを解いていた。主菜はカツオのピリ辛焼き。副菜はブロッコリーのごま塩あえとナスのピザ風。仮眠場所の長椅子に腰をおろし、網の十「ある一日」を読み始めた。
網の十、読了。コンピューターという名の〔神〕は、着々と人類支配を進める。何者もそれを阻むことはできないのだ。地元駅に着いた。改札を抜けて、他者の歩行の妨げにならないところまで歩いた。足を止め、弁当屋に電話をかけた。応答なし。地下売場に潜り、白飯を買った。帰途、スーパーとコンビニに寄った。酒食の後に『ルパン三世 PARTⅢ』の4枚目を観るつもりである。
♞トリスの「磨かれて、澄みきった日本の水」割り。鮪の刺身と鶏の空揚げ。
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