5月

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[17日・19日]  今朝のおはよう一直線。水曜日の女、残間さん登場。ラジオの電源を切り、本を開く。十五少年の「世界でここだけしかない時間を持つ怪し島」の続き。読後、目蓋を閉じる。眠りの沼に浮いたり、沈んだり。気がつくと、俺を乗せた電車は、〔ダイモン〕に停まっていた……。改札を抜けた。立ち食い蕎麦屋へ足を進め、カレーライスを腹におさめる。食後に冷水を一杯。  食堂の券売機に買物カードを挿し込み、希望の商品を買った。希望の…と云っても、近頃の俺はコーヒー以外の選択をしたことがない。まるで専用機である。マスクを外し、黒糖パンを食べ始める。隣席の海底原人(ラゴン)が弁当の包みを解いていた。本日の主菜は、エビのチリソース煮。副菜は、いんげんのピカタとほうれん草の海苔和え。長椅子に腰をおろし、怪し島の続き。読後、約20分仮眠。  十五少年の「漂流者をのせてさまよえる島」を読了した。不覚にもヴェルヌ先生の傑作を俺は読んでいない。次の休みに屋根裏部屋を探してみよう思う。本棚の奥におさまっている筈だ。数分遅れで、地元駅に着く。飲食街の中華料理店に入り、テイクアウト商品を頼む。帰途、コンビニに寄り、晩酌用の氷を買った。夕刊紙(ゲンダイ)の見出しは「今ごろニュース席巻のアホらしさ」であった。家に戻り、テープに録音した『オンザレディオ』を聴きながら、腕立て伏せを85回。 ♞今宵の酒はウイスキーフロート。肴は豆腐と餃子。飯は値引きライス二つ。 9b5d5c21-9003-4507-ae41-bd25b0d15b9b  地元駅下車。改札を抜けて、飲食街へ足を進める。豚カツ屋の暖簾を割り、空いている椅子に腰をおろした。最初に生レモンサワー。二杯目と三杯目は清酒常温。肴は豆腐ステーキ。酒のあとに、チキンカツと豚汁で飯を食べた。油代が高騰して困っています。とは、大将の言葉。まさに死活問題だが、政治屋さんたちの耳に届くことはないだろう。たとえ届いても、解決の期待度は低い。  帰宅後、温水を浴びた。体を拭き、服を着た。歯磨きをやり、水道水で薄めた洗口液で口中をすすいだ。ポータブルプレーヤーの電源を「ON」にした。山本薩夫の『金環蝕』の続き。政界と財界を巻き込むの中心たる、官房長官(仲代達矢)と金融王(宇野重吉)の直接バトルが実現。俺とはまったく正反対の男…ただそれだけの理由で、後者は前者に異様な敵愾心を燃やすのだった。  気がつくと、翌日の朝になっていた。洗顔後、身支度を整えた。数日分の衣類を担いで、近所のランドリーへ向かった。頭上に曇天が展開していた。雨粒が落ち出す前に仕事を片づけたかった。先客一名。水洗い専用機に担いできたものを放り込み、扉を閉じた。コース選択後、コインの投入口に必要な枚数を滑り込ませ、起動ボタンを押す。帰宅後、部屋の一隅に脱水ものを吊るした。  再び外出。歯科医院へ行き、奥歯の治療をやってもらう。次回の予約を済ませてから、医院を出た。飲食街の居酒屋で、ランチを食べる。本日の日替わりは、イワシの塩焼きとメバルの煮つけ。どちらもうまい。酒が欲しくなるが、昼呑みは慎んでいる。両替屋に寄り、現金を補給した。跨線橋を渡り、商業ビルの2階へ体を運んだ。理髪店に入り、数十日分の髪を刈り落とした。 ♞千葉雄大、永山絢斗共演の『ダブル』(の1枚目)を観るつもりである。
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