6月

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[17日・19日]  居室に戻り、ポータブルDVDプレーヤーの電源を入れた。自動的に『怪獣大戦争』の再生が始まる。本篇映像を眺めつつ、音声解説を楽しむ。解説:土屋嘉男、聞き手:倉敷保雄。最高の組み合わせである。抜群の面白さ。特撮映画ファン必聴であるのと同時に、黒澤映画ファン必聴の内容にもなっている。もしかすると、怪獣大戦争の解説としては、が、土屋さんのコメントはまことに貴重であり、瞠目の情報として、永久に保存したい。  枕辺のアナログ時計が「朝の8時」を示していた。洗顔後、台所のケトルに水を足す。沸き立ての湯で、インスタントコーヒーを淹れた。食べるものは何もない。NHKラジオ第1の『石丸謙二郎の山カフェ』を聴きながら、熱いやつを飲んだ。出かける前に、屋内の吊るし衣類をバルコニーの物干し竿に移した。  閉店(無念)セール中のDVD屋に足を進めた。欲しい商品を複数抜き出し、勘定場へ運んだ。直後、約5千円が消し飛ぶ。店を離れ、徒歩で10分ほどかかる居酒屋へ向かった。暖簾を割り、空いている席に腰をおろした。キビナゴの刺身(酢味噌で食べる)を肴にして、禁断の昼間酒を()る。飯は海鮮天丼。旨かった。  帰途、コンビニに寄り、氷と食品を買った。夕刊紙(ゲンダイ)の見出しは「保険証廃止 暴走炎上」であった。自室に戻り、吊るし衣類を取り込んだ。風呂場に入り、シャワーで汗を洗い落とした。愛機起動。転載と編集に没頭する。酒食の後に、沢田研二、松たか子共演の『土を喰らう十二ヵ月』を観るつもりである。 ♞今宵の酒は、トリスと「富士のおいしい水」で作るウイスキー・フロート。  洗面所でを見た。巣を張らないタイプだと思う。彼らも生物である以上、喉が渇く筈だ。ここに訪れるのは、水分補給のためだろう。停車中の車両に乗り込み、座るところを探した。発車と同時に小学館文庫を開く。団鬼六の『鬼六の将棋十八番勝負』を読み始める。第一の刺客は〔四冠王〕羽生善治。終点下車。立ち食い蕎麦屋の暖簾を割り、ざるうどんを腹におさめる。  買物カードの残金が「1000」を超えていた。チャージは明日やることにしよう。食堂の受け取りカウンターで券とカップを交換した。抽出機に仕掛け、ホットのボタンを押す。通路際の席に座り、ケロニ屋のクリームパンを食べた。卓上を片づける前に、冷水二杯を流し込む。異様なほどのうまさである。いわゆる「五臓六腑に染み渡る…」というやつ。読後、約20分まどろむ。  十八番勝負の続き。第二の刺客は〔棋聖〕郷田真隆。羽生、郷田(当時26歳)両氏を、鬼六先生は、若手棋士と表現されている。地元駅下車。改札を抜けて、デパートの地下売場にもぐる。値下げ白飯(ライス)二つをレジへ運ぶ。帰途、スーパーとコンビニに寄る。夕刊紙は「改造人事 醜悪駆け引き」であった。テープに録音した『オンザレディオ』を聴きながら、腕立て伏せを80回。 ♞酒は「トリスクラシック」の軟水割り。肴はビンナガの刺身とチキンカツ。 a50d3701-e943-4558-bf9d-00f967203760
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