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オスカーは、モニター室での新人歌手とのやりとりをセリーヌに話した。
「まあ、あの子、私のこと美人だって言ってたの?」
「そう。それでスティーブにも聞いてみたんだ」
「そしたら?」
「やっぱり美人だって。君は美人なの?」
セリーヌは、少し躊躇して言った。
「残念でした!みんなお世辞を言ってるのよ」
「そっか」
「気になるの?」
「いや、別に・・・君は歌えるし、もしルックスがいいんだったら、どうして歌手になりたいって思わないのかなって」
「だから、お世辞だって。全然美人じゃないの。がっかりした?」
「がっかり?ぼくには関係ないよ。ぼくは、そのままの君を好きだから」
セリーヌは言葉を返さなかった。
しばらくして、オスカーの耳にセリーヌのすすり泣きが聞こえてきた。
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