青年期 45

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「…コレが…一見すると普通のスライムの魔石と見間違えるのも無理は無いな」 「紫や黒のスライムについて調べさせたが、どうも文献にすら記述が少ない」 「その数少ない情報も『ダメージを与えると数が増える』だの『急に武器や防具が跡形も無く消える』だの荒唐無稽なものばかりだがな」 「…どうやら確率的には一般のハンターで20年に一度遭遇出来るかどうか…みたいですね」 おじさん達がスライムの魔石を見ながら話し合い、お姉さんは俺の経験を基にした予想を教えた。 「20年に一度!それが本当なら情報の少なさに納得がいくが…」 「だがコレで少なくとも二回は遭遇しているわけだ。計算が合わないのではないか?」 やり手の起業家みたいな雰囲気のおじさんが驚きながら呟くと結構厳つい感じのおじさんは疑うように聞く。 「…いや、おそらくダンジョンへと挑む回数が違う」 「おっしゃる通りです。普通のハンターならば年に12回から15回ですが…坊ちゃんの場合は60回前後なので、遭遇する確率も普通のハンターの5倍ほどになります」 王様の反論するような発言にお姉さんが肯定して説明をする。
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