青年期 46

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「坊ちゃん、どうやらまた一時預かりになりそうです」 「へー、先生の予想通りじゃん」 「やはりこのクラスの魔石ともなると上層部全員が査定して結果を出さねば密約に反してしまう。どうかご理解を」 お姉さんがそう告げるので俺が相槌を打つと何故か王様が下手に出て不要な説明をしてきた。 「ああ、どうぞどうぞ。自分は金が貰えればそれでいいので、お好きに」 「感謝する」 「流石はゼルハイト卿、器がデカく懐が広いな」 「毎回のように我々の都合に合わせてくれて、感謝の言葉もない」 俺の適当に了承に王様がお礼を言うとおじさん二人は嬉しそうに俺を褒める。 「あと、コレがアダマンタイタンの素材の一部ですね。見た目以上に重いので気をつけてください」 「…なるほど。確かにズッシリと重い」 「比重は金を超えるか…しかし触っただけで恐ろしく硬い事が直ぐに分かってしまう」 お姉さんが魔物素材である拳大の鉱石だか金属を三つ、テーブルの上に置くとおじさん二人は直ぐに手に取って感想を告げた。
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