青年期 46

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「まあ金次第かな」 「ははは!金の心配なら要らないよ」 「じゃあ受ける」 「助かったよ。今回の刺客は相手も本腰を入れたのか、凄腕だという話もあるからね」 俺が金のポーズを取りながら言うと女性が笑って返し、俺の了承に安堵したように情報を話す。 「しっかし令嬢に刺客とは物騒な話だ」 「本当ですね」 「ザーラヌ辺境伯はガナンド辺境伯と双璧を成す『ドードルの大盾』だからね…他国からしたら娘を誘拐する事で優位性を確保したいのさ」 俺の肩をすくめながらの言葉にお姉さんが同意して女性は理由を予想する。 「なるほど…俺らの国の刺客が来ない事を祈るのみだな…自国民同士で争うのなんて虚しいだけだし」 「ははは!ラスタとの国境には面して無いからあり得ない。心配するだけ損だよ」 俺が納得しながら最悪の展開を予想したが女性に笑い飛ばされてしまった。
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