青年期 47

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「…団長、居るかい?」 …夕方、俺らが宿屋の部屋で夕飯を食べていると女性がドアをノックして確認してくる。 「…もう仕事の時間?」 「いや…それがどうやら移動中に襲撃に遭ったらしく…」 そのままドアを開けて入って来た女性に俺が飯を食いながら尋ねると困ったような顔で言い淀む。 「拐われた?」 「その報告は来てないけど時間の問題だろうね…ま、そういうわけだからあたしらの仕事は無くなったって事を伝えに来た」 俺の確認に女性は難しそうな顔で呟くと両手を広げて残念そうに告げた。 「ふーん…どこらへんで襲撃されたの?」 「…確かカルッジィナ村の近くって話だけど…」 「…どこ?」 「ここから北西に一時間ぐらいの場所にある。近くに森があるから運が良ければソコに逃げ込んで刺客をなんとかやり過ごし王都まで…って事もあるだろうが、そうなる可能性はかなり低いと思うよ」 30分も逃げ切れれば良い方さ。と、女性は現実的な予想と共に説明してくれる。
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