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最後に予約理由を訊ねられたので、最愛の妻と迎える初めての誕生日なので、この店しか考えられなかったと告げたところ、オーナーシェフの表情が初めてやわらかくなった。奥様が食事後も店を気に入ってくださったならのお話ですが、と前置きされた上で、これから毎年この日の予約枠をお約束しますがどうですか、と提案されたので、一も二もなくお願いする。このお店とは公私ともに、長いお付き合いになりそうだ。
先輩に礼を言ったところ「リカルドにはいつも世話になってるから、できることはなんでもしてやりたかったし、結局お前自分でなんとかしちゃったじゃないか」と笑われた。また頭が上がらない人が一人増えちゃったなあ。今度お礼を持っていこう。
今回、お祝いする側だったはずなのに、むしろ俺が楽しかったし、喜ばされてしまった。ベッドですごいサービスされてすぐにイッてしまって、かなり情けなくもあったけど……。とりあえず、ジュリエッタが言ってた、お祝いする権利を奪うなって、ものすごく正しかった。これ、剥奪されたらむちゃくちゃショックだ。来年、どう祝うか、今から楽しみだ!
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