AIランナー

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 彼はマラソンランナーを目指したが、一度諦めた。でも諦めきれない彼は大学卒業後、市営陸上競技場でトレーニングを再開した。彼は大学一回生であった。陸上競技場で走り終えた彼はベンチに座って休んでいた。  そこにやたらきれいな体をした人が姿を現した。  その人は走りはじめたがきれいなランニングフォームであった。理想的な体の動きであった。  彼は走り終えたその人に声をかけようとしたがやめた。最近はAIロボットも増えたからな、と彼は少し怖かったのであった。ロボットかもしれないと疑っている人は速かった。もしかして一般に言う人間ではないかもしれない、と彼は見た。その人のことをAIロボットと疑った。その人のランニングフォームはなめらかすぎた。彼のうしろで「理想的だね」と話している人間がいた。
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