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「……わざとやってるだろ」
「心外だねえ。大事なきみを傷つけないように自制してるだけだよ」
……嘘つけ。
二割くらいは本当かもしれないけど。
自分だって動きたそうに俺の腰掴んでるくせに。
じっとしていられると、じわじわ来て。
自分から動いてしまいそうで、それは悔しくて。
面白くないけど、振り返って物欲しそうに視線合わせて見上げた。
「なぁ、……早く、欲しい。あんたので俺の中ぐちゃぐちゃにして欲しい」
いい具合に掠れた声が出て
「……仕方ないね」
って頬緩めたと思うと、中で熱がずるりと動く。
「っ……」
ほら見ろ。
こっちはどうねだったらいいか、ちゃんと分かってるんだからな。
最初だからまだゆるく浅くだけど、求めてた感覚が得られるだけでぞくぞくする。
「……っあ」
うなじにキスして舌を触れられると体が跳ねた。
気持ちいいけど……。
「なぁ、汗とか嫌じゃない?もっと変なことしといて今更だけど」
クーラーつけてても、大の男二人が体絡ませてたら汗もにじむ。
「気にならないよ。きみの体なら、全部が蜜みたいなものだから」
前に回した手のひらが、するりと胸を撫でる。
「んっ……そりゃ言い過ぎだろ」
「じゃあ、どうしてきみは僕のを舐めたいなんて言うんだい」
きゅ、と胸の先摘みながら、後ろはゆるゆると中を掻き乱す。
「っ……俺だって、あんたのなら……っあ」
感じるところ擦られて、口開けて息してるとふいに鼻の奥にあの香りを感じた。
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