③乖離

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③乖離

僕は意を決して、大きな責任と多大な幸福が待っている赤いボタンを押して受話器を取った。 プルルル。ガチャッ。 「お電話ありがとうございます!なんと!赤いボタンを選択なさったんですか!」 「はい。一目惚れですが、彼女と結婚できたら幸せだろうなって、、、」 「良いお考えですね!」 「ありがとうございます。」 「今後のご多幸をお祈り申し上げます。それでは失礼します。」 ツー。ツー。たったそれだけを言って切れてしまった。 なんだか夢か現実か分からず、不思議な気分だが、もしも結婚できなかったら払わなければいいだけだ。 その後、僕は二十歳の成人式を目標に、部活と勉強を必死に頑張った。恋愛に関しては、彼女を一途に思い続け、誰とも付き合うことはなかった。
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