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「…ってことが、朝あったんよ」
此処は、私の通う私立爾学院高等部一般科コース二年部三組の教室。
一般科コースですら、偏差値70を誇る、国内でもトップクラスに属する学院だ。
初等部から、一般科コース、文科コース、理数科コース、法学科コース、医学コースの五つのコースに別れているという、全国でも珍しい学院だ。
金や権力を駆使して入学することは不可能なことでも知られているこの学院には、全国各地から秀才が集まっている。
…そんな学校で出来た彼氏、偉鳥もまた、秀才なわけで。
私と同じ浮城担でなければ、私達は仲良くなっていなかったように思う。
…勝摩様々、感謝感謝。
「浮城勝摩様の良さがわからんとは…言っちゃ悪いけど、寧推ちゃんのお袋、目ぇ腐ってるし馬鹿なんじゃないの?」
「アヒャヒャヒャヒャっ‼偉鳥の毒舌、まじ最高すぎんだけどっ。でもほんと、そうだよねぇ。…はぁぁ、阿呆馬鹿間抜けおたんこなすな親じゃなくて、偉鳥みたいな優しい性格ええ頭いい親が欲しかったわぁ」
「いやいやいや、俺は性格は悪いし頭もわりぃよ?文科コースのこっちらとは比べ物にならない低脳野郎だし……。あ、でも、此処は日本だから、暴力振るっちゃうと、降ったほうが悪いって世間に見られるからさ、親に痛い目合わせたいなぁ思うんなら、暴力振るうんじゃなくて、精神的に傷つけることをおすすめするよ?」
「あははははははっ‼ほんと偉鳥最高。精神的に、か…。これからはそうするっ‼アドバイスありがとー」
喋っていて楽しい彼氏に、推しを推すことにより楽しさを感じられている生活。
最高の、アオハルだった。
…はずだった。
あんなことが、あるまでは_。
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