運命を断ち切れ

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「そんな、嘘でしょう?」  結婚した(つがい)が運命の番と出会って恋に堕ちてしまったのを目の当たりにしたΩの受。  別れたくないし、番は二人とも愛すると言うので奇妙な二重婚が始まる。  だが番は運命の番の所で過ごすことが多くなり受けは病んでいく。 「どうして……どうして帰ってきてくれないの……!」  番になった記念日にも、発情期にも帰ってきてもらえずフラフラと外に出て、事故ってしまう受け。  目を開けたら実家のベッドにいて幼馴染の双子のαとβに見守られていた。  軽い怪我だけで済んだが心の傷は大きく、発情期も続いている。  朦朧としている受けを心身ともに慰める双子。 「最初からあいつは気に食わなかった。お前が好きだって言うから俺たちは諦めたんだ」 「俺たちはお前をずっとお前が好きだった。心から愛してる」  ずっと一緒に育ったのに初めて告白され、驚きながらも優しい双子に身を委ねた。  三人で交わり挿入もあるが、番から三か月放置された受けの身体は拒否反応よりも快楽に溺れることができた。  翌々日にようやく迎えに来る番だが、運命の番もくっついて来ていて 「死ねば良かったのに」 「他の人と寝たんでしょう、淫乱」  と囁かれる。  絶望で番の元に帰れない受け。  自分達がいるから戻らなくていいと双子は言ってくれるが、次の発情期は激しい拒否反応で2人を受け入れられなかった。  体はどんどん弱っていくし、番も会いに来ない。  幸せだった思い出に涙しながら自害しようとする受け。  双子が気づいて事なきを得たが、気を失っている間に自分を刺そうとしたナイフがなくなっていた。  その後二人の訪問もしばらく途絶え、おかしいなと思っていたある日、うなじに鋭い痛みが走り心臓が激しく痛んだ。  30分ほどのたうち回っていたが急に楽になり、うなじに手をやると番の刻印が消えていて動揺する。  翌日、番と運命の番が心中したと連絡が入った。  ナイフで刺し合ったのだと葬式で聞き、恐ろしい予測をする。  葬式から帰ると双子が笑顔で待っていた。 「お前を二度と辛い目に合わせないし手放さない」 と両側からうなじを舐められて言われ、予測は確信に変わる。  受けのうなじには二度と番の刻印は刻まれなかったが、発情期に苦しむこともなく、重いが甘やかな秘密を胸に、二人からの究極の愛に守られて人生を全うした。 HAPPY End ??
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