津の守弁財天

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 そこは日が暮れると、弁財天の提灯以外は心細い街灯しかない場所だ。俺はベンチで缶ビールを一本空けてから、社に掛けられた小さな石橋に立った。橋の欄干に白い紐が結んであるのが見えた。紐の先を見ると小瓶が浮いている。俺は「ツいてる」と呟いて、そっと小瓶を引き上げた。  瓶はゴム栓で塞がれていた。中の紙片を取り出してみる。 「ここは退屈。救けに来て」
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