Tomorrow

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 お参りを済ませると、神田さんは拝殿の裏側へと私を連れ出した。  自然に手を取り合っている。  皮膚の厚い大きな手は、神田さんのソフトな外見とは異なり、とても男っぽくて無骨な感じがした。  でもそれは新鮮な発見だった。  神社の裏手から、秘密の通路のような細い道が延びている。導かれるまま付いていくと、彼が子どもの頃よく遊んだという公園に辿り着いた。  ブランコと滑り台があるだけの小さな公園だった。  私達の他に誰もいない。  神田さんは手を繋いだまま、木漏れ日のもとで私と向き合う。 「もう一度言う。俺は君にひと目惚れした。そして、一年後にはこうしてドライブに誘い……」  口元を引き締める彼から緊張が伝わってくる。  私はじっとして、続きを待った。 「故郷を案内し、プロポーズしようと決めていた」 「……」  静かな公園に、小鳥のさえずりが響きわたる。  今、彼は何て…… 「ええっ!?」  思わず出た驚きの声に、神田さんは目をみはった。
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