35人が本棚に入れています
本棚に追加
エピローグ
ボーナス全額をつぎ込んで、専門の業者を手配して打ち上げた花火は大成功に終わった。
ぼくはみかげさんに話しかける。
「花火、どうだった」
「はい、とっても綺麗でした。本当にありがとう」
彼女は満面の笑みを浮かべている。それを見て、ぼくは思い切って言う。
「みかげさん、やっぱりぼくは貴女が好きなんです!」
すると彼女は、顔を真っ赤にして、
「あの、その返事、今しなきゃだめ?」
「え……!?」
「その、うしろ」
後ろを見ると、病院着姿の人の他、花火の音を聞いてやってきた地元の人たちが集まっている。
「あ……」
みな笑っているが、これはとても恥ずかしい。ぼくも顔が赤くなってしまった。
ぼくの言葉が聞こえたのか、みんな彼女の言葉を期待している。
ややあって、
「これからも、よろしく」
集まった人たちからは2人に拍手が送られていた。
――FIN――
最初のコメントを投稿しよう!