運命は夜に散る

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 クラスもサークルも違い、バイトもしていた私たちはなかなか予定が合わず、授業やバイトを終えてから家で会うことが多かった。  私の部屋に暁斗が来ることもあったけれど、「会いたい」とか「家に行くね」って言うのはいつも私のほうで、だからほとんど暁斗の部屋で会っていた。  付き合っていた一年間、暁斗はどのくらい私に会いたいと思っていたんだろう。あんまり思ってなかった気がする。たぶん、最初のころからずっと。  去年の夏の終わりごろ、バイトが遅番だった夜、私は無性に暁斗に会いたくなった。  『今から行っていい?』と送ったメッセージに、届いた返事は『夜遅いし危ない。来なくていいよ』。  あの日も泣いたんだった。私はすごく会いたかったのに、暁斗はそうじゃなかった。  来なくていいじゃなくて、迎えに行くとか、俺が莉乃の家に行くとか、好きならそう言ってほしかった。
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