7・決心

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「見てらんないんだって。佐藤さんと付き合うことでお前が悩んでるのを。で、できるなら、お前が久保の気持ちを受け止めてやってくれって言われた」 「彼が……そう言ったの?」 「ああ、心底お前に惚れてんだな、あの人。自分のことより、お前の幸せのほうが大事だって、そう言ってたよ」  都築はベンチの背に身体を預け、空を見上げた。  わたしは前を向いたまま、話し始めた。 「彼、最初からわたしが都築のことを想っててもいいって言ってくれて」 「すげーな。とてもじゃねえけど、俺はそんなこと言えねーわ」 「でも、内心、そのことで我慢しているみたいで。だからわたしもちゃんとしなきゃと思ってた。彼と続けるにしろ、別れるにしろ、このままじゃだめだなって」 「今さらだけど……さ」  都築はわたしのほうを向き、少し躊躇ってから言葉を続けた。 「7年前、本気だったよ、俺」  わたしの目を見つめながら、一言ずつ、確かめるように口にした。  「本気って……」
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