7・決心

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「ごめん。俺、お前に何にもしてやれない」  都築もわたしのことを好きだと思ってくれていたのだ。  はじめの驚きや戸惑いが収まり、そのことがようやく心に染みわたった。 「都築」  わたしは彼の肩に手を置いた。 「うん?」  都築は顔を上げて、わたしに視線を向けた。 「都築はユキちゃんと結ばれる運命だったんだよ」 「久保……」 「逆に言えば、わたしたちはどうしたってうまくいかない運命なんだろうね。だから、都築が責任を感じる必要ないと思う」  わたしは勢いよくベンチから立ち上がった。 「ユキちゃんを幸せにする責任はあるけどね」 「……そう、だな」  わたしは都築に向かって手を伸ばした。 「話しづらいこと言わせちゃってごめん。でも、これからも変わらず友達でいてよね」  都築は坐ったまま、わたしの手を取る。 「当たり前だろ。バカなこと言うなって」  彼はわたしの手を放し、立ち上がった。 「そろそろ行かなきゃ。千隼さん、待ってるから」 「ああ」    
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