1・秘めた想い

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「ないない。天地神明に誓ってない」 「でも、専門学校時代からの知り合いなんでしょ」 「うん。まさか、就職先まで一緒になるとは思ってなかったけどね。腐れ縁ってやつかな」 「そんな腐れ縁、羨ましいすぎますって。でも、よくあんなテストテロン全開のイケダンと、長い間、清い関係でいられますよね」  おのれは盛りのついた雌ネコかと、どついてやろうかとも思ったけど、まともに受け取るのも大人げないのでやめておいた。 「都築に言ったら大笑いされるよ。わたし、女と思われてないから」 「でも、『わたしたち、ただの友だちですから』とか言ってるふたりが、突然付き合いだしたりするのが世の常ですけど……」 「ないって。第一、奴にはパートナーがいるし。それに都築のタイプはわたしと真逆の、女子力高い系だから」 「じゃ、わたし、いけます?」 「うーん、ま、わたしよりは可能性あるかもね」 「ほんとですかぁ? じゃ、アプローチしてみようかな。先輩、後から文句はなしですよ」 「どうぞご勝手に、ってわたしが許可出すことじゃないし」
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