第2話

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 昼休みが終わると、涼平は今担当している店舗の設計図を パソコンでチェックし始めた。 この設計事務所で受注する仕事のほとんどは、 商業施設や店舗設計など、空間デザインを重視した物が多い。 しかし最近は、一般の住宅の設計依頼も増えていた。 この設計事務所には、涼平や加納以外の社員も、サーファーが多い。 海を愛する社員が多いという事で、サーファー同士の口コミから、 この事務所に自宅の設計を依頼する人が増えていた。 依頼人の多くは、海や自然との触れ合いを生活の一部として取り入れたいと思っていた。 その希望を叶えるためには、海好きの人間に頼むのが一番だと思われているようだ。 それだけ、この街には心から海を愛し、海と共に生活する事に重点を置く人達が多く存在しているという事だった。
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