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洒落たレストランの店内。
今日は何故か人がごった返している。いつも通っているはずのぼくでも、注文をしたくてもなかなかできなかった。
片隅に座るぼくは、その喧騒に比べればこの上なく静かな男に見えただろう。
やっと、ぼくの席の近くを通ったあまり見たことがないウエイトレスに声を掛けられた。
「あの、トマトサラダとペンネのボロネーゼを」
「あ、もう少々お待ちくださいね」
「それと、オレンジジュースと……」
「あのお客様。あちらのお客様のご注文がまだですので」
「…… 後、タイムください」
「もー、仕方ないわね! はい。ご注文は時間とトマトサラダにペンネのボロネーゼ。オレンジジュース。ご注文は以上で」
彼女はトレイを持って笑いだした。
「もう! 少々お待ちくださいね! すぐに持ってきますね!!」
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